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ババ・ブータン
農産物の国外への持ち出しは、いつの時代でも激しく制限されている。アラビアでも、栽培地の拡大を恐れてコーヒー豆の持ち出しを禁止していた。
しかし、監視の目をかいくぐってアラビアから他の国に持ち出した例がある。
1695年、イスラム巡礼に参加したインド人ババ・ブータンという男によって,コーヒーの実がメッカから南インドに持ち帰られ、マイソール一帯の親木となったという。
この辺りは、現在も有力な生産地である。後にイギリス人が、植民地として支配中のインドで組織的なコーヒー栽培を始めたが1840年頃のことだから、ババ・ブータンのケースはこれに約140年先行しており、これがコーヒーの木の海外流出の最初といわれています。
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